OCNモバイルONEという格安SIMがあります。その名の通り、OCNの格安SIMですから運営会社はNTTコミュニケーションズになります。このOCNモバイルONEは格安SIMのユーザー数が数ある会社の中で1、2を争う規模です。なぜそんなにユーザー数が多いのか調べてみました。
プランは一般的
OCNモバイルONEのプランは大きく分けてデータ通信専用プランと音声対応プランに分かれます。データ通信プランはさらに3種類あります。
データ通信プランはデータ通信専用を基本としてSMS対応、050 plusがオプション的に設定されています。そのため、月額使用料も例えば3GB/月コースだったら、データ通信専用で1,100円、SMS対応、050 plusがそれぞれ1,220円、1,250円といった具合です。
SMSをつけると+120円、050 plusをつけると+150円っていうことですね。ちなみに本記事に記載している金額はすべて税別です。
ここでポイントになるのが050 plusのオプションでしょうか。「050 plus」はスマホからIP電話をかけることのできるアプリで、通常月額300円(税別)です。それが、OCNモバイルONEであれば毎月の使用料が半額の150円になるということです。
「050 plusつきSIMカード」があなどれない?
050 plusは有料アプリとしてもダウンロードでていたことを考えても、電話代の節約にはうってつけのアプリになります。
まず、050 plus同士であれば通話料が無料になります。そして、国内の固定電話宛の通話が3分で8円です。携帯電話宛の通話料は1分間で16円。数は少なくなっていますが、PHS宛の通話料が1分間で10円です。
スマホからかける場合、通常で30秒間で20円。通話アプリを使っても30秒間で10円なことを考えるとかなり節約できることが分かります。といっても、名前の通り、050発信になるので人によっては使い方を注意しないといけませんね。
通話系アプリに5分間10分間かけ放題もあり
音声対応プランには通常30秒毎に20円かかる通話料が30秒ごとに10円と半額になる通話アプリ「OCNでんわ」が基本料なし、申し込み不要で使える様になります。実質、通話料を半額で提供していることになります。
また、最初の5分間10分間の通話料が無料になる「OCNでんわ 5分10分かけ放題オプション」も月額850円のオプションとしてあります。ちなみに5分10分を過ぎた場合も通話料は30秒ごとに10円と他社よりも安めというよりOCNでんわのオプションという位置づけなので安くなるんでしょうね。
以前は5分間までの通話が無料になる「OCNでんわ5分かけ放題オプション」が無料になる通話時間を10分間に拡大し、「OCNでんわ10分かけ放題オプション」という名前になっています。しかもオプション料は月額850円に据え置きなので他社よりもお得になっています。
こうしてみるとOCNモバイルONEが通話に力を入れている印象を受けます。格安SIMのユーザーも半数以上が音声通話プランを使っているということなので、うなづける結果かもしれません。
見づらい場所に低速使い放題プラン
格安SIMの多くが●GB分の高速データ通信プランを提供していますが、低速で使い放題プランも同じように提供しています。ONNモバイルプランにもありますが、その速度が違いました。「500kbpsコース」です。
他社は200kbpsが基本的な提供速度なのに対し、理論的にはその2.5倍の速度になります。ただ上限として、毎月15GB分のデータ容量みたいですね。
ひとつ言いたいのがこのプランを一番下に分かりにくいように表示していることです。なかなか気づきにくい場所にあるんですよね。申し込んでほしくないんだろうかと思ってしまいます。
価格は平凡
OCNモバイルONEの各プランの金額を記載します。
※金額は税別
意外と普通。そして、500kbpsコースの金額が少し高いなあという印象です。もう少し安ければ飛びつきますけどね。
容量シェアはいいかもしれない
OCNモバイルONEは、契約したプランの通信容量を最大で5枚のSIMカードで分け合うことができます。大容量を契約し家族でシェアしたり、一人でスマホとタブレットの2台持ちで利用したい時などに便利です。
今まではデータ容量が最大で10GBでしたけど、20GBと30GBがプランに加わったのでシェアをするメリットが出てきたかもしれません。
容量シェアの月額料金
プラン名 | 1枚あたりの月額費用 |
---|---|
データ通信専用SIM | 400円 内訳:容量シェア料金400円+SIM利用料0円 |
SMS対応データ通信専用SIM | 520円 内訳:容量シェア料金400円+SIM利用料120円 |
音声対応SIM | 1,100円 内訳:容量シェア料金400円+SIM利用料700円 |
※金額は税別
容量シェアをする際は一見お得な金額なることに目を奪われがちですが、その金額には注意が必要です。容量シェアはシェアをするSIM1枚毎に料金が発生します。だから、4人(もしくは4台)でシェアをしようと思ったら3枚分の容量シェアの料金が毎月必要になります。
ただし、スマホやタブレットなど用途に応じてデータ通信専用SIMと音声対応SIMを組み合わせて利用することも可能です。
例)一人でスマホ(用途:通話用)とタブレット(用途:データ通信)を6GBでシェアした場合
月額使用料 | |
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音声対応SIM 6GB/月コース | 2,150円 |
容量シェア(データ通信専用SIM) | 400円 |
合計金額 | 2,550円 (一台あたり1,275円) |
例)家族四人でスマホ(用途:通話用)を4台とタブレット(用途:データ通信)1台を20GBでシェアした場合
月額使用料 | |
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音声対応SIM 20GB/月コース | 4,850円 |
容量シェア×3(音声対応SIM) | 3,300円 |
容量シェア(データ通信専用SIM) | 400円 |
合計金額 | 8,550円 (一台当たり1,710円) |
まとめ
格安SIMの魅力は何といっても金額、安さだと思います。これでもキャリアに比べれば大幅に安いですが、格安SIMのなかではそんなに安い印象もありません。
確かに音声通話のオプションは充実しているとは思いますが、とびぬけているわけではありません。通話アプリは他社のものを使うこともできますし、IP電話アプリも安かったり無料のタイプもあります。5分間の無料かけ放題も他にも提供している格安SIMはあります。
しかし、5分間までの通話料が無料になるオプションが金額すえおきで10分間までの通話料が無料になったので、そのへんのお得感はでているかなと思います。
それでも思い浮かべるのはやはりOCNというブランドですかね。NTTが運営していることで好印象なイメージがあるのかなと思います。
パソコンのプロバイダーもOCNが一番の会員数だったはずですから、そんな大きな企業への安心感、信頼感が格安SIMでも引き継がれているんでしょうか。
正直、格安SIMの多くがドコモの通信網を使ってサービスを提供しているわけですから、そこまで大きく品質に違いはないと思うのですが。。。
まあ、何はともあれ500kbpsコースの金額が下がらないと候補にははいらないかな。