大手キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)のプランと格安SIMのプランを比較していて思うことがあります。データ通信に関しては圧倒的に格安SIMが安くなります。例えばデータ通信が2GBの場合だと、大手キャリアでは月額3,500円なのに対し、格安SIMだと3GBプランでも月額1,000円を切るレベルです。
でも、音声通話プランになると思ったより割安感がありません。格安SIMのデータプランの安さが強調され過ぎているからかもしれませんが、個人的にはそのへんが格安SIMに一本化しない要因の一つになっています。
格安SIMの音声通話プランはお得感が薄い
大手キャリアでは音声通話プランは大きく分けて3種類あります。無制限の電話かけ放題プランが月額2,700円(税別)、一通話あたりの最初の5分間が無料になる電話かけ放題プランだと月額1,700円(税別)です。
そして、スマホではauとソフトバンクのみの提供になっていますが、電話をかけた分だけ支払う従量制プランだと月額は約1,000円(税別)になります。
一方、格安SIMではあまり電話かけ放題プランを提供している会社は少ないですが、2017年1月時点で唯一いわゆる電話かけ放題プランを提供している「もしもシークス」で考えてみると、基本料金980円(税別)にパケットは一番安いプランが1GBで600円(税別)です。
これに通話プランとして電話かけ放題になる「かけ放題フル」が月額1,800円(税別)になるのでもしもシークスでの電話かけ放題プランは合計が月額3,380円(税別)になります。
もしもシークスの基本料金には500MBのパケットがついているので、電話かけ放題と1.5GBの高速データ通信を組み合わせで3,380円になります。キャリアの電話かけ放題プランと比較すると確かに半額以下になります、それはデータ通信プランのコストパフォーマンスのおかげです。音声通話プラン単独で考えると少しお得感が薄い印象があります。
キャリアでの最安プランを探す
スマホの通信費を節約したいのはやはり音声通話プランも安い方がいいし、できれば音声通話プランとデータ通信プランは一つの会社でまとめたいわけです。今回は音声通話プランで最安になる会社を調べてみました。
大手キャリアの場合、現在は電話かけ放題が主なプランになっています。それでも中には従量制の音声通話プランもあるので各社で差が出てきます。
大手キャリアでの音声通話最安プラン
会社名 | ドコモ | au | ソフトバンク | Y!モバイル |
月額(税別) | 1,700円 (カケ放題ライトプラン) |
934円 (LTEプラン) |
934円 (ホワイトプラン) |
2,980円 (スマホプランS) |
ドコモの通話プラン最安値は、今のところ5分間までの通話し放題になる「カケ放題ライトプラン」なので少し基本料金が高めになります。auとソフトバンクは自社の端末同士であれば1時~21時まで通話料が無料になるので少しオトクなプランです。Y!モバイルのスマホプランSは高いですが、10分間までの通話し放題にデータ通信量1GBがついた金額なので参考程度にしておきます。
ということは今回は月額934円以下の音声通話プランがあれば、格安SIMでの音声通話もありだなと思えると考えています。
格安SIMの音声通話プランはデータ通信つき
最初に考えなければいけないのが格安SIMの場合、音声通話プランのみというものが存在していないで、1GBや3GBといったデータ通信プランにオプションとして契約するようになっています。なので、格安SIMではキャリアと違い各社の音声通話プランの最安値を調べてました。
格安SIMの音声通話最安プラン
会社名 | 月額(税別) | データ量 |
---|---|---|
So-net SIM(現nuroモバイル) | 700円 | 500MB |
ロケットモバイル | 948円 | 低速通信のみ |
FREETEL | 999円 | 100MB |
DMM mobile | 1,140円 | 低速通信のみ |
イオンモバイル | 1,180円 | 500MB |
DTI SIM | 1,200円 | 1GB |
LINEモバイル | 1,200円 | 1GB |
エキサイトモバイル | 1,200円 | 低速通信のみ |
楽天モバイル | 1,250円 | 低速通信のみ |
mineo | 1,310円 | 500MB |
BIGLOBE SIM | 1,400円 | 1GB |
U-mobile | 1,580円 | 3GB |
もしもシークス | 1,580円 | 1.5GB |
OCN モバイルONE | 1,600円 | 110MB/1日あたり |
ぷららLTE | 1,600円 | 110MB/1日あたり |
IIJmio | 1,600円 | 3GB |
NifMo | 1,600円 | 3GB |
1,000円を切るのがわずか3社ですが、データ通信量が低速だったり、少なかったりします。いくら節約したいとはいえ、少しは高速データ通信でインターネットをしたいもの。となると、データ通信は1GBぐらいはほしいところです。
それをふまえると「DTI SIM」と「LINE モバイル」の1GBの高速データ通信がついて月額1,200円といったプランが実用的な最安値になると思います。auやソフトバンクと違って自社端末間の無料通話はないですが、そもそもスマホのお金を節約したい人は待ち受けが主だと思います。だったら通話料が30秒毎に20円かかってもデータ量込みで安い方がいいかもしれません。
LINEモバイルはLINEアプリ内のトークや通話のデータ通信分が無料になるのでよりオトクになってきます。LINEの通話を電話代わりに使うという方法もアリだと思います。
まとめ
今回、音声通話プランを調べてみて思いましたが、意外な結果とLINE モバイルの安さが際立ちました。さすが後発組です。よくプランを検討してリリースしたのがよく分かります。後、本来の最安値であるSo-net SIM(現nuroモバイル)も驚きの安さですので500MBのパケットでもよければ検討する余地があります。
キャリアの音声通話プランで一番安くなるドコモの「カケ放題ライトプラン」、auの「LTEプラン」、ソフトバンクの「ホワイトプラン」はいずれも音声通話プラン単独で契約はできなくなっています。データ通信プランを加えた金額だとそれぞれ5,500円だったり、7,500円ぐらいになってしまいます。
そう考えると格安SIMの方がいいかなと思えてきます。そもそも従量制プランを考えているのであればキャリアの従量制プランはトータルの支払いが電話かけ放題プランよりも高くなってしまうことを考えると事実上格安SIMの一択になっています。
電話を少しはかけるかなという人であれば、格安SIMにも一通話あたり最初の5分や最初の10分は通話料が無料になるオプションを提供する会社が増えていますから、そういったオプションも利用すればよりスマホにかかるお金が今よりも節約できます。
そもそも電話かけ放題のプランが誕生した背景を考えると今までは電話の通話料で利益を上げてきた携帯電話会社が通話料収入が減少してきたために電話はかけ放題で提供する代わりにデータ通信プランで利益を上げる様に目先を変えてきた結果なんじゃないかなと思います。
要は電話をよく利用する人が減ってきたというわけです。簡単な用事であればLINEや用事で事足りますから、いっそのこと電話は従量制でかけた分だけ支払うようにして、LINE通話やメッセンジャーなどを活用すれば通信費はもっと安く抑えられます。正直、今のスマホの月額使用料は高すぎるというのが私の印象です。自分のライフスタイルを見直すいい機会にできたらいいなと思います。