格安SIMを使うと多分、スマホの毎月の支払いがかなり節約できます。でも、具体的にどれくらい通信費が下がるんだろうと疑問に思いますよね。こういうのって、格安SIMの月々の料金を見るだけだとイメージしにくいと思います。データ通信のみを格安SIMにした場合の節約効果を考えてみたいと思います。
通話はこれまでのスマホでしょうから、データ通信をするためのルーターが必要になるし、格安SIMの初期費用がいります。
そうなるといくら格安SIMが安いからといっても最初の月は今のままの方が当然安く済みます。じゃあ、何カ月くらいで逆転するんだろうかというところが気になるところなので実際に計算してみたいと思います。
最初に条件を決めておきましょう
計算するのに一応条件を決めておきたいと思いますので、以下のような感じにしてみました。(出てくる料金はすべて税別で表示しています)
大手キャリアの組み合わせ
通話プラン | データプラン |
---|---|
電話かけ放題(月額2,700円) | 2GBまで高速通信(月額3,500円) |
※別途インターネット通信料(SPモードやLTEネットなど)として毎月300円かかります。
データだけ格安SIMに移行した場合の組み合わせ
通話プラン | データプラン |
---|---|
電話かけ放題(月額2,700円) | 3GBまで高速通信(月額1,100円) |
※通話プランは大手キャリアのプランをそのまま流用したとして計算しています。
※データプランはOCNモバイルONE 3GB/月コースで計算しています。
通話は同じプラン、データ通信は格安SIM利用者数が一位だというOCNモバイルONEが提供しているプランの中でも比較的近いけどデータ通信量が多いものを選んでみました。そして、肝心のデータ通信を行う機械は、さっきAmazonで「SIMフリー ルーター」で検索した時に一番目に表示された「Aterm MR04LN」にしてみます。評価も結構高いし、レビューをしている人の数も多いので、きっといい商品なんでしょうね。気になるルーターの価格は16,770円でした。(2016年6月現在)
では、ひと月ごとに計算してみます。
一か月目:大手キャリアの圧勝
大手キャリア | 格安SIM | |
---|---|---|
音声通話プラン | 2,700円 | 2,700円 |
データプラン | 3,500円 | 300円 |
ネット接続料 | 300円 | 0円 |
初期費用 | 0円 | 3,000円 |
ルーター代 | 0円 | 16,770円 |
合計金額 | 6,500円 | 23,570円 |
格安SIMを契約する時の初期費用とルーター代も金額に入れているので、当たり前ですが、格安SIMの方が大幅に料金がかかります。でも2か月目からは音声通話プランとデータプランだけになるので一気に安くなると思います。
二か月目:まだまだ大手キャリアがお得
大手キャリア | 格安SIM | |
---|---|---|
音声通話プラン | 2,700円 | 2,700円 |
データプラン | 3,500円 | 300円 |
ネット接続料 | 300円 | 0円 |
合計金額 | 6,500円 | 3,800円 |
累計合計 | 13,000円 | 27,370円 |
二か月目から格安SIMの本領発揮ですね。でも、最初の月の出費が響いていますから、まだまだ大手キャリアがお得です。
三か月目:そろそろ大手キャリアの背中が見えてくる
大手キャリア | 格安SIM | |
---|---|---|
音声通話プラン | 2,700円 | 2,700円 |
データプラン | 3,500円 | 300円 |
ネット接続料 | 300円 | 0円 |
合計金額 | 6,500円 | 3,800円 |
累計合計 | 19,500円 | 31,170円 |
3か月目で累計の差額は12,000円を切るようになってきます。そろそろ格安SIMの方が安くなりそうな頃合いです。このまま毎月分書いてもいいですが、そんなに代わり映えしないので、少し月を飛ばして、6カ月後にしてみます。
六か月目:大分、追いついてきた感アリ
大手キャリア | 格安SIM | |
---|---|---|
音声通話プラン | 2,700円 | 2,700円 |
データプラン | 3,500円 | 300円 |
ネット接続料 | 300円 | 0円 |
合計金額 | 6,500円 | 3,800円 |
累計合計 | 39,000円 | 42,570円 |
格安SIMのデータ通信料が相当お得なことがよく分かります。半年くらいでトータルコストで考えると差額は3,000円程度にまで追いついてきます。
そして、その時はやってきます。
八か月目:ついに格安SIMが大手キャリアを逆転
大手キャリア | 格安SIM | |
---|---|---|
音声通話プラン | 2,700円 | 2,700円 |
データプラン | 3,500円 | 300円 |
ネット接続料 | 300円 | 0円 |
合計金額 | 6,500円 | 3,800円 |
累計合計 | 52,000円 | 50,170円 |
八カ月目にしてようやく累計の費用が格安SIMの方が大手キャリアにくらべて安くなります。その期間を長いとみるか短いとみるかは人それぞれですが、当たり前ですが九ヶ月目以降はその差はどんどん広がっていきます。
12ヶ月目、24ヶ月目にはその差はドンドンと。。。
今回の条件でデータ通信を格安SIMに変更した場合、大手キャリアを使い続けば場合とどれぐらい通信費が変わってくるのか1年2年と使い続けた方が差が出てきやすいです。その差は表にした方が見やすいと思うので下に記載しました。
大手キャリアの通信費合計 | 格安SIMの通信費合計 | |
---|---|---|
1ヶ月目 | 6,500円 | 23,570円 |
2ヶ月目 | 13,000円 | 27,370円 |
3ヶ月目 | 19,500円 | 31,170円 |
4ヶ月目 | 26,000円 | 34,970円 |
5ヶ月目 | 32,500円 | 38,770円 |
6ヶ月目 | 39,000円 | 42,570円 |
7ヶ月目 | 45,500円 | 46,370円 |
8ヶ月目 | 52,000円 | 50,170円 |
9ヶ月目 | 58,500円 | 53,970円 |
10ヶ月目 | 65,000円 | 57,770円 |
11ヶ月目 | 71,500円 | 61,570円 |
12ヶ月目 | 78,000円 | 65,370円 |
13ヶ月目 | 84,500円 | 69,170円 |
14ヶ月目 | 91,000円 | 72,970円 |
15ヶ月目 | 97,500円 | 76,770円 |
16ヶ月目 | 104,000円 | 80,570円 |
17ヶ月目 | 110,500円 | 84,370円 |
18ヶ月目 | 117,000円 | 88,170円 |
19ヶ月目 | 123,500円 | 91,970円 |
20ヶ月目 | 130,000円 | 95,770円 |
21ヶ月目 | 136,500円 | 99,570円 |
22ヶ月目 | 143,000円 | 103,370円 |
23ヶ月目 | 149,500円 | 107,170円 |
24ヶ月目 | 156,000円 | 110,970円 |
改めてひと月ごとの表にしてみると八か月目を境に格安SIMの方がトータルでかかる通信費が安くなるのが分かります。その後、その差はどんどん広がって、最終的には2年間(24ヶ月間)データ通信に格安SIMを使うだけで約45,000円もスマホにかかるお金を浮かせることができることが分かります。実際に計算してみると結構な差額です。
まとめ
思ったより格安SIMの方が安くなるのに期間が必要なことが分かりました。正直もっと早くキャリアのコストよりも安くなる思っていなので実際に計算してみないと分からないものです。でも、今回はOCNモバイルONEという格安SIMの中では比較的料金が高いサービスをあえて格安SIMの代表として選択してあります。
ということはもっと安い格安SIMを使うことでより早く節約効果を実感できると思います。例えば、エキサイトモバイルの定額プランは3GBであれば月額900円ですし、今回採用した大手キャリアのデータプランに併せて2GBで考えると770円になります。そうなるとひと月くらい早く大手キャリアでかかるコストを格安SIMのコストが下回ることもできると思います。
また、ルーターも少し高めなものをあえて選んでみたので、金額の安いルーターや中古のルーターを探したりすることで初期費用を下げることも可能です。選び方次第ではもっと早くに格安SIMの方が安くなっていくと思います。
最近では、格安SIMでも5分間や10分間までの通話を無料にする音声通話プランも登場するようになりました。大手キャリアのような長時間でも電話かけ放題になるプランは提供している格安SIMはまだ一社にとどまっていますが、最近の格安SIMの契約数の上昇の流れもあるので他にも登場する可能性は十分にあります。そうなるとデータ通信用にルーターを用意しなくても、一台のスマホで格安SIMを挿入すれば事足りるのでもっと安さを体験できます。
いずれにしても格安SIMの方がキャリアよりも通信費を安くできるのは間違いありません。