auが先日始めた新しいプラン「auピタットプラン」と「auフラットプラン」が話題です。ニュースでも格安スマホ(格安SIM・MVNO)キラーともっぱらの噂ですし、実際提供開始2週間で契約数が45万件を突破したと先日行われたKDDIの2017年度第1四半期決算報告の際に発表されていました。
実際安くなりそうですし、もし格安スマホよりも安くなるのであればそちらに乗り換えも検討したいものです。
なので、今回はこの「auピタットプラン」と「auフラットプラン」でどれだけ節約できるのか調べてみました。
結局、どんなプランなの?
それぞれのプランを詳しく知らないと話になりません。月額1,980円からの利用できる面がコマーシャルでもさかんに流れているようですが、auの公式サイトによると「「auピタットプラン/auフラットプラン」は毎月割を適用しないことで、従来の料金プランよりも毎月のご利用通信料金を安くした料金プランです。」(au公式サイトより引用)とのことです。
※毎月割:新規契約や機種変更をする際にauが指定する機種の購入と指定のデータ定額サービスに入ることと引き換えに利用料金が最大24ヶ月割引になるサービスです。
要はスマホの端末代は割り引かない代わりに利用料を下げるよというサービスですね。
「auピタットプラン」「auフラットプラン」の違いは契約するデータ容量にあります。前者は月々使用するデータ容量によって利用料金が変わるプランで20GB未満の場合に有利です。
一方、後者の「auフラットプラン」は20GBか30GBいずれかのデータプランを契約しその容量のデータ通信がオトクにできるプランになります。
具体的にはこんな感じです。auは通話プランを電話が無制限でかけ放題になる「カケホ」と通話毎に最初5分までが無料になる「スーパーカケホ」、電話をかけた分だけ通話料がかかる「シンプル」の3種類があるのでそれぞれの通話プランに分けて記載します。
auピタットプランのひと月あたりの利用料金(税別)
データ容量 | ~1GB | ~2GB | ~3GB | ~5GB | ~20GB |
---|---|---|---|---|---|
カケホ (通話無料) |
3,980円 | 4,980円 | 5,480円 | 6,480円 | 7,480円 |
スーパーカケホ (5分間通話無料) |
2,980円 | 3,980円 | 4,480円 | 5,480円 | 6,480円 |
シンプル (従量制) |
2,980円 | 3,480円 | 3,980円 | 4,980円 | 5,980円 |
こうして表にすると一番データ容量が少ない1GBであれば5分までの通話が無料のスーパーカケホプランでも電話を使った分だけ通話料を支払うシンプルプランでも同じ価格で、最安値になっています。これだったら、スーパーカケホプランを選びますね。
auピタットプランのひと月あたりの利用料金(税別)
データ容量 | 20GB | 30GB |
---|---|---|
カケホ (通話無料) |
6,500円 | 8,500円 |
スーパーカケホ (5分間通話無料) |
5,500円 | 7,500円 |
シンプル (従量制) |
5,000円 | 7,000円 |
「auピタットプラン」と「auフラットプラン」を比較してみると毎月5GB以上データ通信をするのであれば「auフラットプラン」の方がオトクですね。あまりデータ通信しない人は前者。よくデータ通信する人は後者で契約してくださいということです。
残念!1年限りの割引キャンペーンだった
よく見るとCMや広告で掲載されている金額と表に記載した利用料金が違うことに気づくと思います。さかんに月額1,980円からと言っているのに実際の利用料金は最安プランでも2,980円からになります。
この違いは今回のプランに併せて行われているキャンペーンによるものです。その名も「ビッグニュースキャンペーン」。新規契約か機種変更で「auピタットプラン」「auフラットプラン」に入ると月額利用料金が1年間1,000円割引になるもので2017年12月31日(日)までの期間限定です。
※ビッグニュースキャンペーンの期間が延長されて、2018年5月31日までの受付期間になりました。こりゃ、再延長もあるかもしれませんね。
【追記】
ビッグニュースキャンペーンは2018年5月31日で受付を終了しましたが、同じ割引額のスマホ応援割が翌2018年6月1日から開始されました。
スマホ応援割は機種変更や新規契約と同時に「auピタットプラン(スーパーカケホプランかカケホプラン)」に加入したら翌月から1年間毎月1,000円割り引かれます。
※ビッグニュースキャンペーンの時は期間限定にしていて何度もキャンペーンを延長しましたが、スマホ応援割は締め切りを設定していません。
要はよくありがちですが、「auピタットプラン」「auフラットプラン」というのは最安プランでも、ずっと月額1,980円なのではなくて1年間1,980円で2年目からは2,980円になるという仕組みです。
しかもあくまでも機種変更は必須のようでプラン変更だけではこの割引は適用されません。【追記】ここもプランの詳細が変更されて、機種変更だけでなく新規契約時に本プランに加入した場合もキャンペーンが適用されるように変更になっています。
それを踏まえると「auピタットプラン」「auフラットプラン」の月額利用料はこちらの金額になります。
最初1年間のauピタットプラン、ひと月あたりの利用料金(税別)
データ容量 | ~1GB | ~2GB | ~3GB | ~5GB | ~20GB |
---|---|---|---|---|---|
カケホ (通話無料) |
2,980円 | 3,980円 | 4,480円 | 5,480円 | 6,480円 |
スーパーカケホ (5分間通話無料) |
1,980円 | 2,980円 | 3,480円 | 4,480円 | 5,480円 |
シンプル (従量制) |
1,980円 | 2,480円 | 2,980円 | 3,980円 | 4,980円 |
つまり、CMでやっている月額1,980円は一番データ容量が少ない1GBで5分までの通話が無料のスーパーカケホプラン、もしくは電話を使った分だけ通話料を支払うシンプルプランで適用されることが分かります。これだったら、もし選ぶならスーパーカケホプランですねね。
最初1年間のauフラットプラン、ひと月あたりの利用料金(税別)
データ容量 | 20GB | 30GB |
---|---|---|
カケホ (通話無料) |
5,500円 | 7,500円 |
スーパーカケホ (5分間通話無料) |
4,500円 | 6,500円 |
シンプル (従量制) |
4,000円 | 6,000円 |
まとめ
今回の「auピタットプラン」に飛びつく人の多くが最安値の1,980円を見て、「安い」と感じていると思います。具体的には「「無制限の電話かけ放題」で「2GBまでの高速データ通信」ができて、毎月1,980円」と勘違いしているかもしれません。
これだったら、通常だと毎月6,500円かかるプラン内容ですからとってもお得に感じると思います。でも、正確には、「「5分間までの電話かけ放題」で「1GBまでの高速データ通信」ができて、最初1年間は毎月1,980円」ですから。。。
ちょっと想定と変わってくると思います。それを踏まえて、格安スマホ(格安SIM・MVNO)と比較してみたいと思います。
検証!auピタットプラン VS 格安スマホ
価格の比較には無制限の電話かけ放題、最初5分までの電話かけ放題、通話した分だけ通話料を支払う従量制で比較してみます。格安スマホの代表として、3種類の通話プランいずれも提供している「楽天モバイル」を選んでみました。また、ひと月あたりの利用料金だけでなく1年後、2年後のトータル費用も併せて記載しています。
なお、データ容量についてはau、楽天モバイル共通で提供している「3G(楽天モバイルでは3.1GB)、5GB、20GB、30GB」で比較しています。
2018年1月現在、楽天モバイルでは無制限の電話かけ放題オプションの提供を終了しています。そのため、無制限の電話かけ放題での料金比較は参考程度にしてください。
無制限の電話かけ放題での利用料金(税別)
最初5分間の電話かけ放題での利用料金(税別)
3GB | 5GB | 20GB | 30GB | |
---|---|---|---|---|
au(ひと月) | 3,480円 | 4,480円 | 4,500円 | 6,500円 |
楽天モバイル(ひと月) | 2,450円 | 3,000円 | 5,600円 | 7,000円 |
au(1年) | 41,760円 | 53,760円 | 54,000円 | 78,000円 |
楽天モバイル(1年) | 29,400円 | 36,000円 | 67,200円 | 84,000円 |
au(2年) | 95,520円 | 119,520円 | 120,000円 | 168,000円 |
楽天モバイル(2年) | 58,800円 | 72,000円 | 134,400円 | 168,000円 |
従量制での利用料金(税別)
3GB | 5GB | 20GB | 30GB | |
---|---|---|---|---|
au(ひと月) | 2,980円 | 3,980円 | 4,000円 | 6,000円 |
楽天モバイル(ひと月) | 1,600円 | 2,150円 | 4,750円 | 6,150円 |
au(1年) | 35,760円 | 47,760円 | 48,000円 | 72,000円 |
楽天モバイル(1年) | 19,200円 | 25,800円 | 57,000円 | 73,800円 |
au(2年) | 83,520円 | 107,520円 | 108,000円 | 156,000円 |
楽天モバイル(2年) | 38,400円 | 51,600円 | 114,000円 | 147,600円 |
まとめ
結論から言えば、auピタットプランよりも格安スマホの方がオトクです!auフラットプランはauの方が安くなりそうです。
ただし、auフラットプランでも2年目からの月額利用料金は楽天モバイル(格安スマホ)の方が安いので、長期間(3年以上)使い続けるなら安くなる可能性が高いです。でも、その頃になるとau側が流出を食い止めるために何らかの長期利用者向けの割引プランを出すかもしれませんけどね。
いずれにしても電話をあまりかけない人であれば、最初から格安スマホがいいかもしれません。